地方公務員が病んで転落しつつある話

偶の理性と心の反吐を書き散らす

けん引免許を取る話

 中型免許の限定解除は、次回免許更新までは裏書で対応されるらしいので、思い切ってけん引免許の教習を受けることにした。

 限定解除時と同様に、以下の合理的な理由もある。

1.同じ教習所に行けば、入校料分安い。

2.けん引の教習車のサイズは中型車に近く、MT車。中型MT車の運転に慣れている今なら運転しやすい。

けん引自動車の特徴

 けん引車と被けん引車の連結部分で車体が折れるため、内輪差の感覚が中型車とはまた違う。角を曲がる時は、中型車以上にハンドルを切るタイミングを遅らせたり、曲がった後にハンドルを逆に切って車体を伸ばすことが必要になったりする。

 S字コースのように、小回りが利いて簡単になる場面もある。

 

 最大の特徴にして難関は、バック時。右後方に曲がるとき、普通は右にハンドルを切るものだが、けん引だとここで左に切らなければならない。ハンドルを左に回すとの字に折れていくので、しかるべき角度まで折れたら、そこで初めてハンドルを右に回す。

 

 なぜそういう操作が必要なのかは、ネットに解説画像や動画が溢れているので調べればいいが、こんな操作が必要なのはけん引だけなので慣れるまでが大変。

けん引免許の教習

 自動車免許の所持が前提で、12時間の実技教習のみ。一応、第一段階5時間、第二段階7時間となっている。懸案のバックは二段階でやることになっているが、実態は1時間目からバック運転をやり、2時間目には方向転換練習がメインになる。

 なぜなら、けん引の修了検定の課題は、踏切通過(坂道発進)、S字コース通過、方向転換の3つであり、受講者が絶対に未経験の運転が方向転換(バック)だから。出来ない人は何度やっても出来ないらしい。逆に言えば、これが出来たら他に難しいことは何もない。

 

 まあ、大型特殊やAT限定免許から取ろうとすると、マニュアル車の操作をいきなりやることになるから全てが難しいだろうけど。

教習の経過

 1時間目は前進走行と右左折やS字通過など基本操作だったが、中型車の運転を経験したばかりなので特に問題なし。そして、最後に直線バックをやってみることになったが、これは全然できなかった。

 事前にハンドル操作は調べていたものの、見るとやるでは大違いというやつで、回す量も分からないし、車体が右へ左へ折れて、真っ直ぐにしたところで全体が斜になってしまって、どう修正するのか訳が分からなくなる。

 

 2~4時間目。試験コースを走りつつ方向転換の練習しているうちに、ハンドル操作が分かるようになり、5時間目(第一段階見きわめ)には何とか出来るようになった。

 

 第二段階はひたすら試験コースを周回していた。方向転換も ”何とか” ではなく安定した。2日間ほど大雨の中の教習になって、サイドミラーで後輪の確認ができない程の雨だったこともあって、脱輪しまくったのは参った。

修了検定

 散々走ったコースであるし、方向転換も綺麗に出来た。そして、この一ヶ月半、大特、中型限定解除と続けてやってきたこともあってか、安全確認も完璧だったらしい。減点なしの100点で終わった。

 教習所とはいえ、実技って100点取れるものなんだな。

感想

 けん引のバックという新たな技術を学び、身に付けられるという点から、けん引免許を取るのは面白い。実用性は・・・トレーラータイプのキャンピングカー使いたいとか、ボートやバギーみたいなものを荷車に載せて引っ張りたいとか、そういう趣味の人くらい? 金持ちの道楽だな。

 仕事で使うなら、多分大型免許要るよね。中型トレーラーって矛盾した存在だもの。