地方公務員が病んで転落しつつある話

偶の理性と心の反吐を書き散らす

第一種冷凍機械責任者を受けた話

 先週末に受けたが、情報によると合格率は3割前後なので、そこそこ面倒な試験である。試験内容は、よくある「法令」、「保安管理技術」(実務知識)、「学識」(理論知識)の3科目。

 

 それなりの難易度に見えるが、実は講習というものがあって、3日間の講習を受けて事後の検定試験に合格すると、法令以外の2科目は免除される仕組みになっているので、試験のために全科目を勉強するのはバカバカしい気もする。

 

 とにかく、私は全科目受験だ。

 

 受験する場合は、まず、日本冷凍空調学会で上級冷凍試験テキストと過去問題集を注文する。ただ、テキストは式の導出が唐突だったり、誤字脱字、一分丸々誤っていたりといった不具合が多く、付属する正誤表でも十分に修正できていない。市販の良い参考書があれば、その方が良いかもしれない。

 

法令(択一式)

 高圧ガス保安法、同施行令、一般高圧ガス施行規則、容器保安規則、冷凍保安規則のうち、冷凍に関する部分を読めば事足りる。過去問を軽く眺めておくと、どの辺を押さえておけばよいのか分かる。

 出題内容は第三種から第一種まで大して変わらないし、出題のパタンは一定なので、実のところ簡単である。

保安管理技術(択一式)

 3科目中一番難しいと思う。

 基本的にはテキストに書いてあるとおりに出題されるのだが、結構細かい部分の正誤を変えてくるので、読み込んでおかないと分からない。しかも令和3年、令和4年と出題内容が如実に変化したので、過去問解いて自信満々になっていると痛い目を見る。

 というか見た。

学識(記述式)

 第三種にはなく、第二種では択一式、そして第一種は記述式である。理解していないと、受かる見込みはサルがキーボード叩いてシェイクスピアを書き上げるレベルにない。

 とはいえ、テキストを一通り読んでから過去問に目を通すと、出題内容は毎年同じであることが分かる。

問1 単段圧縮冷凍サイクル
問2 二段圧縮一段膨張冷凍サイクル
問3 熱交換(熱伝導と熱伝達)
問4 冷媒とブライン、冷凍機油
問5 圧力容器の設計

 今後どうなるかは分からないが、平成29年から令和4年までの6年間はこの構成なので、テキストのうち理解すべき理論と暗記すべき知識はかなり限られる。これが、学識より保安管理技術を難しいとする所以だ。

 過去問をやると、有効数字の処理が全く不明で難儀するが、実際の試験では明示されるので気にしなくて良い。

感想

 私は9月から2ヶ月ちょっと使ったが、テキスト通読後に過去問を見て出題傾向を掴んで再読すれば、1ヶ月でも何とかなりそう。

 一番は講習を受けて科目免除で法令だけ受験することだと思うが、3万円以上の金と3日間を使った挙句に検定試験の合格率は7割強なので、それなりの前提知識は必要そうに思う。

 まあ、普通は実務経験のある人が受けるものだろうから、検定試験に落ちるのはヤバい奴ということになるのかもしれない。