令和4年度まとめ
第三種電気主任技術者の結果が出たので、昨年度に取った資格のまとめ。主観的にはちゃんと脈絡はあるのだが、客観的に見るとどうだろう。
こうやって列記すると見栄えがしなくもないけれど、どれ一つとして実務経験はないわけで、どれほど有用なのかは。。。そりゃ、何の資格もない人や、「前職では課長をやっていました!」とかいう人と比べたらマシだろうけど、そもそも40過ぎのおっさんなんて要らないよね、という。
自動車免許
けん引
免許(安全衛生法)
クレーン・デリック運転士
二級ボイラー技士
技能講習(安全衛生法)
玉掛け
車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)
車両系建設機械(解体)
高所作業車
その他
危険物取扱者乙種1類、2類、3類、4類、5類、6類
消防設備士乙種6類、7類
第三種電気主任技術者
第一種冷凍機械責任者
第三種電気主任技術者を受けた話
昔、新卒で中電の会社案内を受けたときに、持っておくといい資格と言われた記憶がある。20年越しで受験することになろうとは。
「第一種冷凍機械責任者」は3ヶ月で何とかなったし、これも同じくらいやれば良かろうと算段して、正月明けから勉強を始めようと意気込んでみたものの、2月末頃までダラダラと何もせず、試験まで5週間くらいのところでようやく始める体たらくであった。 理論、電力、機械、法規と4科目もあるのに先が思いやられる。
教材としてTACの教科書&問題集を4科目分購入し、過去問はブックオフで2020年度版を200円で買うことができた。過去10年分でこれはお得だと思う。
試験科目
理論
交流と半導体を扱えるようになるか否かが全て。電磁気学は全く分かりませんという人は別だが、この資格を取ろうとするような人が、クーロンの法則やオームの法則を知らないということはないと思う。
積分や微分方程式を解くことができれば、クーロン力による仕事や過渡現象については試験中に計算できるので、暗記に頼る必要がなくなってよい。
電力
発電や送配電に関する問題だが、第二種電気工事士や二級ボイラー技士の資格を取っていることが役に立った。
発電については、計算問題はともかく知識は参考書よりも電力会社のHPを読んだ方が詳しい。というか、最初から過去問をやって、分からない言葉を片っ端からWikiで検索した方が良い。
機械
直流発電動機、誘導発電動機、同期発電動機、変圧器について理解しなければならず、機械の知識のない私には辛かった。とはいえ、結局のところ電磁気で動く代物なので、そこを押さえておけば計算問題は何とかなる。
理論と違って機械(や電力)は現実のものなので、本来は過渡現象や諸々の損失、干渉などを無視しては成り立たないのだが、紙と鉛筆そして電卓で行う試験では単純な計算しかできないわけで、そう難しくは出来ない。「〇〇を求めよ」という問題で、〇〇の意味が分からない、ということさえないようにしておけばよい。
法規
今までに受けた資格試験では、法律は一番の安パイだったのだが、ここでは一番の鬼門であった。
主たる法律である電気事業法について、細かい数字を覚えておく必要があることも面倒だが、最たるは「電気設備に関する技術基準を定める省令」の「電気設備の技術基準の解釈」(略して電技)というものを覚えなければならないことだ。
これは第二種電気工事士でも要求されるものだが、実務に即したものなので、施工の具体的な数値基準が決められている。理由があって決められた数値ではあるものの、試験会場で計算すれば出る、という代物ではないから覚えてないとどうにもならない。
試験
この資格は科目別合格制度を採っているので、会場の席はそれほど埋まっていなかった。と思っていたのだが、1日誰も座らなかった席がかなりあった。後で統計を見て驚いたのだが、試験申込者の4分の1は受験していないのだ。この未受験率はすごいね。
私のように個人で受ける人は、わざわざ金を払って受けないということはしないと思うし、会社申込で受け(させられ)る人は、試験自体は休日出勤扱いじゃないだろうけど、すっぽかすなら中々太い。
これが令和4年度最後の試験。どうなるかな。
第二種電気工事士実技試験を受けた話
第二種の下期実技試験は12月24日か25日という、「お1人様歓迎!」な日程な上、今年は大雪が降るという酷い有様であった。私は降雪は24日、私の試験日は25日なので際どかった。
試験概要
さて、電気工事士の実技試験は、予め出題される配線図が公開されている。第二種の場合は13題あり、全国の各試験会場それぞれで、どれか1つが出題される。座ったまま机上で作業できる規模なので、率直に言って、配線図から複線図を書き起こすことができて、施工経験があれば事前公開してくれなくても問題なく完成できるレベルだ。
事前準備
とはいえ、仕事や趣味でやってる普通の受験者はともかく、未経験の素人がぶっつけ本番でやるのは無謀である。複線図は筆記試験の際に書けるようになっているが、実作業は練習が必要だ。そして、世の中には便利なものが売っている。
そして、素人は当然持っていない試験(というか実務)に必要な工具セットもある。
HOZANは電気工事用工具の有名メーカーみたいなので、物は確かである。HOZAN公式Youtubeチャンネルに、工具の使い方や公表問題の実際の作業手順もあって、至れり尽くせりだ。
両方買うと3万くらいするのが玉に瑕だけれど、妥当な価格なので、ケチらず買おう。「1回用」というやつがいい。
練習の効果
試験時間は40分
。候補問題No.1から順に、時間を測りながらやってみたが、最初は39分かかった。ミスをしてやり直したり、ちょっとでも手間取ったら未完成でアウトである。
それが、13通りの電気回路を施工した後、余った部材で再度No.1をやってみたところ、26分で完成するようになった。これなら逐一確認しつつ、最後に見直しする余裕もある。
練習は大事。
試験当日
本番は一発勝負とはいえ、一度やったことのある配線図しか出ないので特に問題はない。苦手なところは何度でも練習できるし、分からないところを調べる時間もいくらでもある。
余程の思い違いをしたり、勢い余って部材を破壊したり、ケーブルをぶつ切りにしたり(再支給はない)しない限り大丈夫。
で、私はどうだったかというと、やらかして危なかったですね。ランプレセプタクルの結線(下図左)は、心線を右巻きにしてネジ止めするのだけれど、左巻きにして止めてしまった(下図右)。
これは欠陥なんですね。理由はネジを右回しに締めるからで、線が左巻きだと締めてる最中に巻きが緩んでしまう。正しく右巻きなら巻きも締まる。
終了4分前に気付いたから直すことができたけど、1分前とかだったら欠陥のまま終わるところだった。作業終了できなかったら、欠陥どころか未完成(多分不合格)になってしまう。
とまあ、このようなやらかしがなければ普通に受かるんじゃないですか。私は今回、自分を信じられませんが。
余談だけど、今まで受けた試験の中で受験者に一番多様性があった。青年から中年の男性が一番多いけど、私の左隣はお年寄りといっていい見た目年齢だったし、右隣りは小綺麗な若いお姉さんだった。
第一種冷凍機械責任者を受けた話
先週末に受けたが、情報によると合格率は3割前後なので、そこそこ面倒な試験である。試験内容は、よくある「法令」、「保安管理技術」(実務知識)、「学識」(理論知識)の3科目。
それなりの難易度に見えるが、実は講習というものがあって、3日間の講習を受けて事後の検定試験に合格すると、法令以外の2科目は免除される仕組みになっているので、試験のために全科目を勉強するのはバカバカしい気もする。
とにかく、私は全科目受験だ。
受験する場合は、まず、日本冷凍空調学会で上級冷凍試験テキストと過去問題集を注文する。ただ、テキストは式の導出が唐突だったり、誤字脱字、一分丸々誤っていたりといった不具合が多く、付属する正誤表でも十分に修正できていない。市販の良い参考書があれば、その方が良いかもしれない。
法令(択一式)
高圧ガス保安法、同施行令、一般高圧ガス施行規則、容器保安規則、冷凍保安規則のうち、冷凍に関する部分を読めば事足りる。過去問を軽く眺めておくと、どの辺を押さえておけばよいのか分かる。
出題内容は第三種から第一種まで大して変わらないし、出題のパタンは一定なので、実のところ簡単である。
保安管理技術(択一式)
3科目中一番難しいと思う。
基本的にはテキストに書いてあるとおりに出題されるのだが、結構細かい部分の正誤を変えてくるので、読み込んでおかないと分からない。しかも令和3年、令和4年と出題内容が如実に変化したので、過去問解いて自信満々になっていると痛い目を見る。
というか見た。
学識(記述式)
第三種にはなく、第二種では択一式、そして第一種は記述式である。理解していないと、受かる見込みはサルがキーボード叩いてシェイクスピアを書き上げるレベルにない。
とはいえ、テキストを一通り読んでから過去問に目を通すと、出題内容は毎年同じであることが分かる。
問1 単段圧縮冷凍サイクル
問2 二段圧縮一段膨張冷凍サイクル
問3 熱交換(熱伝導と熱伝達)
問4 冷媒とブライン、冷凍機油
問5 圧力容器の設計
今後どうなるかは分からないが、平成29年から令和4年までの6年間はこの構成なので、テキストのうち理解すべき理論と暗記すべき知識はかなり限られる。これが、学識より保安管理技術を難しいとする所以だ。
過去問をやると、有効数字の処理が全く不明で難儀するが、実際の試験では明示されるので気にしなくて良い。
感想
私は9月から2ヶ月ちょっと使ったが、テキスト通読後に過去問を見て出題傾向を掴んで再読すれば、1ヶ月でも何とかなりそう。
一番は講習を受けて科目免除で法令だけ受験することだと思うが、3万円以上の金と3日間を使った挙句に検定試験の合格率は7割強なので、それなりの前提知識は必要そうに思う。
まあ、普通は実務経験のある人が受けるものだろうから、検定試験に落ちるのはヤバい奴ということになるのかもしれない。
危険物取扱者乙種第6類を受けた話
4類を1か月前、2類を2週間前に受けて、今日が第6類。
試験室は3類と6類の受験者がまとめられていたが、全科目受験者は3人(そして1人欠席)、残りの数十人は法令と物化免除者であった。やはり、乙4類の免状を取得して、それから科目免除で他の類を受けるのが普通ということか。
ちなみに4類は合格していましたが、今日の試験の申込日時点では分かっていなかっ
た。そして、乙種は日程の許す限り速やかに受験していく予定なので、免状の申請をして、交付を受けてから申し込むタイミングというのはなく、科目免除を受ける予定はない。
率直に言って、免除を受けるために免状の交付を待つより、間を置かずに受験していった方が話が早い。年に1回ずつ受けるというなら、法令や物理化学の記憶が薄れてしまって面倒だけど、1ヶ月も経たない内なら普通に解ける。
2科目免除の場合は試験時間が35分になるのだが、全科目受験しても35分あれば回答は終わるので、免除ない方が時間を持て余さなくて良い。ひょっとしたら、この繰り返し解答が甲種を受けるとき役に立つかもしれないし。
第二種電気工事士(筆記)試験を受けた話。
某Youtuber「1日でさぁ、徹夜で勉強して取っただけだから。まぁ、過去問を解いただけなんすよ。」
確かに。過去問だけだと配線図の記号や電気工事に使う工具・材料を網羅できないが、出題50問中6割以上正解で合格するとしたら、半分の25問正解できれば、残りは当てずっぽうで回答しても6問は正解する(4択のマークシートなので)。合計31問正解で合格だ。おめでとうございます。
勉強方法
ちなみに私は、ブックオフでこういう「10年分掲載!」の2020年版を220円で買いました。出題傾向が変わることはないので、最新年度のものを新品で買う必要はありません。試験は年2回、10年だと20回分あるので、これだけ解いても合格できるとは思うが、1週間はみておこう。徹夜しても1日じゃ無理。
一応、このテキストを買って勉強した上で過去問をやったが、
「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説」
「電気設備の技術基準の解釈」
「電気設備の技術基準の解釈の解説」
「内線規程」
といった公式のものがネットにあるし、配線図の記号なんかもちょっと検索すれば出てくるので、市販のテキストに頼らなくてもネットさえあればロハで学べる。
試験内容
第二種電気工事士の試験内容は細かく分けると7つくらいある。
1.直流の知識
これが分からないと言われると、何とも言いようがない。
2.交流の知識
見なかったことにすると3問ほどサイコロを転がすことになる。
3.電気設備に関する技術基準のうち低圧部分
実務にも適用されるものだし、覚えてないと試験も厳しい。
4.法律(電気工事士法、電気事業法、電気用品安全法)
2問くらいしか出ないし、ぶっちゃけ2種類の技適マークだけ覚えておけば、後は常識があれば分かる。
5.電気工事に使う工具、材料
これも実務で使うものなので、未経験者でも全部覚えるべき。DIYをやっていると多少馴染みがある。見た目から使い方が想像できないものはないので、丸暗記しなくても大体分かる。
6.電気配線図の読み方
スイッチや電灯、コンセントなどの記号を全部覚える。配線図がそもそもパッと見て理解するための図面なので、覚えやすいデザインのはず。
7。複線図の書き方
電気配線図は電源と負荷の間の経路が1本描いてあるだけだが、実際には1本で配線が繋がるはずはなく、何本か電線を通さなければならない。その実際の線図を複線図という。
これは適当にやって出来るようになるのは無理。配線図を見ながら実際に書いてみないと試験で回答できるレベルにはなれない。
受かるだけなら・・・
筆記試験の後には実技試験があるので、実技の知識は疎かにできない。
なので、上記の5,6,7は分かるようになるべきところ。3は? っていうと、実務上どれ程守られているのか怪しい。でも、試験的には覚えた方が安定するでしょう。
電気の計算とか法律とか、そんなの知らなくても困らないから気にしなくていいよ。
危険物取扱者試験を受けた話
10月2日に乙種四類、今日10月23日に乙種二類を受験した。
先月頭にクレーン運転士免許の実技教習を終えてから、平日午前に市販の参考書をちょこちょこやって、とりあえず四類の方は合格した。
危険物取扱者は、消防法で指定されている危険物を扱うために必要な資格で、甲種、乙種、丙種の3段階ある。ちなみに、危険物というのは火災になる危険性のある液体か固体のことで、身体に悪そうなものは毒物や劇物として毒物及び劇物取締法で、常温常圧で気体のものは高圧ガス保安法で規制されていて、取り扱うには別の資格が必要である。
甲種
最上位で、受験には資格が要る。特定の乙種(後述)を4種類持っているというのが一番手っ取り早いと思うが、仕事で使ってる人は2年の実務経験を自然と満たすのだろう。
全ての危険物を取り扱うことができて、防火管理者や防災管理者になれる。
乙種
危険物は第一類から第六類まで6種類に分類されているが、乙種も6種類に分かれていて、対応する危険物だけを取り扱うことができる。たとえば、乙種第四類の資格だと第四類の危険物を取り扱える。
丙種
ざっくり言えば、ガソリンスタンドのバイト用資格。ガソリンや軽油など限定的な危険物だけ扱うことができる。
試験内容
(1)危険物に関する法令
国家資格の定番、法令。消防法の第三章「危険物」、危険物の規制に関する政令、危険物の規制に関する規則から出題される。
危険物を扱う施設の区分が多くてまともに覚えようと思うと結構面倒だが、合格ラインは15問中9問以上なので、割り切れば知れてるかもしれない。
乙種なら、どれか1つの免許を持っていれば免除される。
(2)基礎的な物理学及び基礎的な化学
中学、高校時代の勉強内容を覚えているなら、若しくは思い出せれば何とかなるので、とりあえず問題に触れてみるのが良い。問題と選択肢の文章を見ても、ちんぷんかんぷんとなると、長く険しい道のりである。全10問。
乙種なら、どれか1つの免許を持っていれば免除される。
(3)危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方法
甲種ならすべての危険物、乙種ならどれか1つの類の危険物、丙種は対応する危険物についての知識を問われる。全10問。
率直に言って、問題を作成した人は危険物について理解していないか、国語力が絶望的にないとしか思えない設問が散見される。とはいえ、実際の試験では1問あるかどうかなので合否には直結しないのがせめてもの救いか。
(4)設問の傾向
ときに物凄く細かい事柄の正誤を問う選択肢が出現するものの、そういう問題は他の選択肢にもっと明快に正しい又は誤ったものがあるので、基礎を押さえておけば細かく覚えていく必要はない。
ただ(3)にも書いたように、「何言ってんだこいつ?」と思うような問題が出るので、そこは辛い。
勉強方法
私は参考書を買って勉強したが、今はネットで情報が手に入る時代。お金を使わず広告のウザさを我慢する方が良いかもしれない。参考書、高いしね。
あと、法令に関しては実際の条文に一通り目を通した方が勉強になると思う。