地方公務員が病んで転落しつつある話

偶の理性と心の反吐を書き散らす

第三種電気主任技術者を受けた話

 昔、新卒で中電の会社案内を受けたときに、持っておくといい資格と言われた記憶がある。20年越しで受験することになろうとは。

 

 「第一種冷凍機械責任者」は3ヶ月で何とかなったし、これも同じくらいやれば良かろうと算段して、正月明けから勉強を始めようと意気込んでみたものの、2月末頃までダラダラと何もせず、試験まで5週間くらいのところでようやく始める体たらくであった。 理論、電力、機械、法規と4科目もあるのに先が思いやられる。

 

 教材としてTACの教科書&問題集を4科目分購入し、過去問はブックオフで2020年度版を200円で買うことができた。過去10年分でこれはお得だと思う。

試験科目

理論

 交流と半導体を扱えるようになるか否かが全て。電磁気学は全く分かりませんという人は別だが、この資格を取ろうとするような人が、クーロンの法則やオームの法則を知らないということはないと思う。

 積分微分方程式を解くことができれば、クーロン力による仕事や過渡現象については試験中に計算できるので、暗記に頼る必要がなくなってよい。

電力

 発電や送配電に関する問題だが、第二種電気工事士や二級ボイラー技士の資格を取っていることが役に立った。

 発電については、計算問題はともかく知識は参考書よりも電力会社のHPを読んだ方が詳しい。というか、最初から過去問をやって、分からない言葉を片っ端からWikiで検索した方が良い。

機械

 直流発電動機、誘導発電動機、同期発電動機、変圧器について理解しなければならず、機械の知識のない私には辛かった。とはいえ、結局のところ電磁気で動く代物なので、そこを押さえておけば計算問題は何とかなる。

 理論と違って機械(や電力)は現実のものなので、本来は過渡現象や諸々の損失、干渉などを無視しては成り立たないのだが、紙と鉛筆そして電卓で行う試験では単純な計算しかできないわけで、そう難しくは出来ない。「〇〇を求めよ」という問題で、〇〇の意味が分からない、ということさえないようにしておけばよい。

法規

 今までに受けた資格試験では、法律は一番の安パイだったのだが、ここでは一番の鬼門であった。

 主たる法律である電気事業法について、細かい数字を覚えておく必要があることも面倒だが、最たるは「電気設備に関する技術基準を定める省令」の「電気設備の技術基準の解釈」(略して電技)というものを覚えなければならないことだ。

 これは第二種電気工事士でも要求されるものだが、実務に即したものなので、施工の具体的な数値基準が決められている。理由があって決められた数値ではあるものの、試験会場で計算すれば出る、という代物ではないから覚えてないとどうにもならない。

試験

 この資格は科目別合格制度を採っているので、会場の席はそれほど埋まっていなかった。と思っていたのだが、1日誰も座らなかった席がかなりあった。後で統計を見て驚いたのだが、試験申込者の4分の1は受験していないのだ。この未受験率はすごいね。

 私のように個人で受ける人は、わざわざ金を払って受けないということはしないと思うし、会社申込で受け(させられ)る人は、試験自体は休日出勤扱いじゃないだろうけど、すっぽかすなら中々太い。

 

 これが令和4年度最後の試験。どうなるかな。