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クレーン・デリック運転士免許(限定なし)学科試験を受けた話。

 クレーン・デリック運転士免許の学科試験が、今日行われた(九州以外)。

 

 今まで移動式クレーン運転士の話ばかりしていて、なんでクレーン・デリック運転士なのかというと、移動式クレーンの試験内容を考えると、こっちも簡単にいけそうと思ったから。日程も先だし、予行演習みたいなものである。

クレーン・デリック運転士免許の内容

 クレーン・デリック運転士免許には3種類ある。

限定なし

全てのクレーンとデリックを運転することができる。

クレーン限定

デリックという機械は、基本的に屋外かつ人里離れた場所で使用するマイナーなものなので、クレーンさえ運転できればいい大多数の人向け。

床上運転式クレーン限定

簡単にいうと、運転席のないクレーンに限定されたもの。

 

 

クレーン・デリック運転士免許学科試験の科目

(限定なし)以外の試験には、デリックに関する問題は出題されない。

クレーン及びデリックに関する知識

 移動式クレーンと共通する部分は荷を巻き上げるフックとワイヤーくらいなので、要学習。「クレーン・デリック運転士教本」というのを日本クレーン協会が出しているので購入したが、下記サイトを見ると同じ内容が書いてある。

www.crane-club.com

 デリックは種類も少なく構造も簡単なので、ちょっと手間をかけて(限定なし)を受けた方がいいと思う。実用性は薄いけど限定免許ってダサくない?

関係法令

 クレーンについては多少独自の条文があるものの、基本的に移動式クレーンと構成は全く同じといっていい。デリックも同様。多少用語と数字が違う程度。

 デリック独自の部分はあるものの、過去問をやった限り出題されない。

原動機及び電気に関する知識

 移動式クレーンと同じ名称だけど中身が全く違うから要学習。

 なぜ違うかというと、移動式クレーンの原動機の動力は燃料と油圧なのに対し、クレーンは電気だからである。

 電気に関する部分は概ね共通しているが、こちらは計算問題が1問は出るみたい。並列接続の抵抗値の計算とか電力の計算式くらいは思い出しておかないといけない。

クレーンの運転のために必要な力学の知識

 これは移動式クレーンと共通。なので、移動式クレーン運転士免許を持っていると免除される。逆もまた然り。

 

試験の仕様

 試験時間は2時間30分、1科目免除だと2時間、2科目免除は1時間15分。

 

 合格基準は6割以上、ただし各科目最低4割以上。

 

 試験開始後、1時間経過すると退室できる。

所感

 過去問を解いていたときから分かっていたことだけど、40問解いて20分ちょっとだったので、1時間の缶詰は長かった。とはいえ、本番だしマークシート式だしで、4回も見直しをしたので、まあ良い設定なのかもしれない。

 

 試験の仕様からいって、デリックについて全く知らなくて全問間違えるとしても、クレーンについて普通に回答できれば合格ラインは余裕で超えるので、やっぱり限定取ることないと思う。

 まあ、会社の金で受ける試験でそんなこというと「使いもしないもの取ってどうするんだ」「それで落ちたらどうするんだ」って凄く詰められそうだから、難しいか。

 

 クレーンの運転なんて技能第一に決まってるので、学科試験は余程ヤバい奴を落とすためのものであって、基本的に受かるものだと思う。

 ヤバい奴というのは、これから自分が扱う機械について知ろうという気が全くない(勉強してない)奴と、勉強してるのに全然理解できないレベルの知能の奴。

 

 知識より経験が大事とは思うが、そうはいっても吊り荷5トン以上のクレーンを運転できるようになる免許である。失敗するとね、人が死ぬんですよね。私も昔、10トンのトラス梁を吊って旋回したら、惰性で梁が回って作業員の頭を直撃、ヘルメット毎頭をカチ割って即死という事故を扱ったことがある。

 やはり最低限の知能は必要だろう。

 

 こんだけ舐めたこと言っといて不合格だったら格好悪いな。